いざという時に役立つ知恵 我が家の地震対策【2】身を守る、避難する 大規模地震を経験し、みなさんの防災意識も高まっていることでしょう。でも、本当に備えは万全と言えますか?家族みんなで、もう一度防災について確認し、しっかりと対策を整えておきましょう。 いざ、どう身を守る、避難する?:外出先で地震 調理中・入浴中・就寝中 移動中に地震 ★いざ、どう身を守る、避難する?~外出先で地震~ 【スーパー・デパート】 カゴやバッグで頭部を守り、ショーケースから離れる天井や照明、ショーケースの商品が落ちてくる危険性があります。カゴやバックで頭を守り、ショーケースから離れましょう。エレベーターホールや商品が少ない場所、柱付近などで揺れが収まるのを待ちましょう。出口は人が殺到して将棋倒しなど二次災害の危険性があります。周囲の状況を見極めながら、慌てず係員の指示に従いましょう。エレベーターが動いても乗らずに、歩いて避難しましょう。【エレベーター】 全ての階のボタンを押し、停止した階におりる揺れを感じたら、すぐに全ての階のボタンを押し、停止した階におります。その際、その階の状況も見極めながらおりるかどうか判断しましょう。エレベーターが止まってしまい閉じ込められた場合は、非常ボタンを押し連絡を取りましょう。外部に閉じ込められていることを知らせようとして、壁や床を強くゆさぶったり叩くのはNG。装置にダメージを与える可能性があります。救助が来るまで時間がかかることが予想されます。慌てず冷静に救助を待ちましょう。【オフィス街・繁華街】 歩いている時は窓ガラスや看板などの落下に注意オフィス街はガラス窓や外壁が割れ、広範囲で落下する恐れがあります。カバンなどで頭部を守り、なるべく建物から離れましょう。繁華街は看板やネオン照明、ガラス等が落ちてくる可能性があるので、十分注意しましょう。建物の中にいる時は、むやみに外に飛び出さないこと。落下物の危険性があります。状況を見極めながら、慌てず避難しましょう。【地下街】 バックなどで頭を守り、揺れが収まるのを待つ人が出口に殺到し危険なので、慌てず揺れが収まってから行動しましょう。停電になった場合は、非常灯がつくまで身の安全を図りながら動かないようにしましょう。火災が起こらなければ比較的安全です。脱出する時は、壁づたいに慎重に避難しましょう。【赤ちゃんや小さい子供と逃げる時はどうする?】ベビーカーは置いて、抱っこで避難外にいる時に揺れを感じたら、まず赤ちゃんの頭を守ります。揺れが収まるまで待ち、抱っこで避難しましょう。ベビーカーの場合は、ベビーカーに覆いかぶさるような形で守ること。避難する場合は、ベビーカーや不必要な荷物は置いていきましょう。物や瓦礫が散乱した道ではベビーカーや荷物があると避難が困難になります。ベビーキャリアやスリングがあるとしっかりと赤ちゃんを抱けるから安心。ベビーカーにひとつ予備を用意しておくといいですね。 ★自宅で地震 ~調理中・入浴中・就寝中~ 基本の避難方法身を守る:タンスや棚など転倒の恐れがあるものから離れ、机の下などに隠れて身の安全を守る。家族と声を掛け合い、お互いの安全を確認し合いましょう。火の始末:揺れが収まるのを待ってから、火の始末を。揺れている最中に無理に消そうとするとやけどの危険があります。出口の確保:トイレや風呂場など狭い場所は比較的安全ですが、揺れによりドア等がゆがんで閉じ込められないよう、ドアや窓を開けて出口を確保しましょう。ふだんからドアの変形を防ぐ耐震緩衝装置などで、変形を防ぐ措置を取っておくことをおすすめします。避難:テレビやラジオで情報収集し、避難の必要がある場合は、非常持出し袋を持って避難しましょう。その際、ブレーカーを落としてガスの元栓を閉めることも忘れずに。戸締りし、マンションの場合は、エレベーターを使わず階段で避難しましょう。火災が発生した場合は、ハンカチ等を水で濡らし、口・鼻を押さえ、低姿勢で行動します。 【調理中】 キッチンから離れ、揺れが収まるのを待つ食器棚やその他収納が多いキッチンは物が落ちてくる危険性があるので、揺れを感じたらキッチンから離れ、テーブルや机の下に隠れましょう。揺れる中、無理に火を消しに行くとやけどの危険性があるので、揺れが収まるまで待ちましょう。【入浴中】 揺れを感じたらドアを開け、避難路を確保慌てて飛び出さず、ドアを開けて避難路を確保してから、揺れが収まるのを待って避難しましょう。浴槽の中では風呂のフタや桶などをかぶり頭部を守りましょう。タイルや鏡、ガラスなどの破損によるケガに気をつけましょう。【就寝中】 布団やベッドの下にもぐり込む揺れで目覚めたら、そのまま布団の中やベッドの下などにもぐり込み、身の安全を図りましょう。避難する際、暗闇では割れたガラスの破片や転倒した家具などでケガをしやすいので、十分に気をつけましょう。すぐに明かりを確保するためにも、手が届くところに懐中電灯を用意しておくと安心です。赤ちゃんや小さい子供と逃げるときはどうする?赤ちゃんと自分の身を守る:揺れを感じたらすぐに赤ちゃんの所に行き、赤ちゃんと自分の身を守る体勢をとります。右図のように、赤ちゃんと向かい合わせになり、ママのお腹あたりに赤ちゃんの頭がくるよう覆いかぶさりましょう。抱っこをすると、揺れの勢いで腕の中から飛び出してしまう危険性があるので注意。ふだんからこの姿勢を遊びの中に取り入れておくと、いざというときに赤ちゃんが嫌がりません。抱っこで避難:避難の必要がある場合は、非常持出し袋を持って避難しましょう。その際、ベビーカーは使わず、赤ちゃんは抱っこして逃げること。おんぶよりも、赤ちゃんの様子が見られる抱っこの方が安全です。ベビーキャリアやスリングを使用すると、抱っこしても両手が使えるのでおすすめ。その際赤ちゃんにも防災ずきんを被せてあげると安心です。 ★いざ、どう身を守る、避難する?~移動中に地震~ 【車】 急ブレーキは禁物!徐々にスピードを落とす強い揺れを感じたからといって、急ブレーキは非常に危険です。他の車に注意しながら、徐々にスピードを落とし、交差点での停車を避け、道路左側に寄せて、落ち着いて停車させます。エンジンを切り、安全が確認できるまで車内で待機。カーラジオ等で情報を収集しましょう。大都市部の幹線道路では、基本的に車では避難できません。避難が必要な場合は、窓を閉め、ドアロックはせずにキーもつけたままで。その際、連絡先を見えるところに書き、貴重品を持って徒歩で避難します。高速道路も急ブレーキは非常に危険。ハザードランプを出しながらゆっくり左側もしくは、中央部分を空けて停車します。地震に気付かないドライバーが追突するのを防ぐため、ゆっくり停車しましょう。通常は、約1kmおきに非常口があるので、そこから徒歩で避難します。【電車・バス】 緊急停車にそなえ、手すりやつり革にしっかり掴まる電車は強い揺れを感知すると緊急停車します。突然の停車に転倒しないよう、手すりやつり革にしっかり掴まったり、低い姿勢で身の安全を図りましょう。停車後は慌てず、乗務員の指示に従いましょう。【地下鉄】 停電になっても慌てずに行動地下鉄は震度5弱程度の揺れを観測した場合は停車します。線路の途中で停車した場合は、安全確認後、低速度で最寄り駅まで運行します。停電になっても非常灯が点灯するので慌てずに待機しましょう。地下鉄によっては高圧電線が線路脇にあるので、勝手に車外にでるのは非常に危険。乗務員の指示に従い行動しましょう。